公開: 2026/09/04 / 更新: 2026/10/15 ・ 編集ポリシー

LODは「Limit of Detection」の略で、日本語では一般に「検出限界」と訳されます。分析機器や検査方法によって、対象となる物質が存在すると識別できる最小の濃度・量を示す用語です。 検査結果がLOD未満だった場合、その検査方法では対象成分の存在を明確に検出できなかったことを意味します。ただし、対象成分が完全にゼロであることまで証明する表記ではありません。 LODという略語には、IT・建築・統計などの分野で別の意味もあります。CBD製品の成分分析表や検査証明書(COA)に記載されている場合は、通常「検出限界」を指します。
CBD製品では、第三者機関などが発行するCOAにLODが掲載されることがあります。COAは「Certificate of Analysis」の略で、製品や原料を分析した結果をまとめた書類です。 確認対象には、CBD、THC、そのほかのカンナビノイドなどがあります。製品によっては、残留溶媒、農薬、重金属、微生物などの検査項目も設けられています。 LODは、特に「検出されなかった」という結果を解釈するときに重要です。結果がND(Not Detected)でも、通常は「採用された検査方法の検出限界を下回った」という意味です。NDの定義は検査機関や報告書によって異なるため、結果欄だけでなく注記や凡例も確認しましょう。
LODと一緒に確認したい用語がLOQとNDです。それぞれが示す内容は同じではありません。
| 表記 | 一般的な意味 | 読むときの注意点 |
|---|---|---|
| LOD | 対象物質を検出できる最小水準 | LOD未満でも完全なゼロとは限らない |
| LOQ | 対象物質の量を一定の精度で数値化できる最小水準 | 一般的にはLODより高い水準に設定される |
| ND | 対象物質を検出できなかったことを示す表記 | 何を基準にNDとしたかを注記で確認する |
| <LOD | 結果が検出限界を下回ることを示す表記 | 検査方法とLODの値を合わせて確認する |
| <LOQ | 定量限界を下回ることを示す表記 | 検出の有無と正確な定量の可否を分けて読む |
ND、<LOD、<LOQの使い分けはCOAごとに異なる場合があります。表記だけから意味を決めつけず、その書類に掲載された定義を優先してください。
LOQは「Limit of Quantification」の略で、日本語では「定量限界」と呼ばれます。 LODは、対象物質が存在するかどうかを識別できる水準です。一方のLOQは、対象物質の量を一定の精度で数値化できる水準を示します。そのため、一般的にはLODよりLOQのほうが高い水準に設定されます。 結果がLOD以上かつLOQ未満の場合、物質の存在は認識できても、正確な含有量として報告するには不十分という扱いになることがあります。「検出できること」と「量を数値で示せること」を分けて考えるのがポイントです。
COAでLODを確認するときは、次の順序で読むと情報を整理しやすくなります。
結果欄がNDであっても、LODが示されていなければ、どの水準まで確認した検査なのかを結果欄だけで判断することはできません。別ページや脚注に検出限界が掲載されている場合もあるため、COA全体を確認します。 COAそのものの基本的な構成については、成分欄やロット情報も含めて確認できる「CoA(成分分析書)の読み方」も参考になります。
LODや検査結果には、%、mg/g、µg/gなど複数の単位が使われます。単位が異なる数値は、そのまま大小を比べることができません。 また、検査対象が製品そのものなのか原料なのかによっても、数値が示す対象は異なります。複数のCOAを見比べる場合は、少なくとも次の条件がそろっているかを確認してください。
数値だけを抜き出すのではなく、数値が何を対象に、どの単位で示されているかまで読む必要があります。
同じ製品名でも、ロットが異なれば手元の商品に対応するCOAとは限りません。販売ページにCOAが掲載されている場合は、製品名だけでなくロット番号まで照合すると判断しやすくなります。 COAに原料名だけが記載されている場合は、完成品を検査した書類なのか、使用原料を検査した書類なのかも確認します。ロットとバッチの表記に迷う場合は、それぞれの違いを理解してから照合すると整理しやすくなります。
LODが低いほど微量の物質を検出できる可能性は高まります。しかし、LODの数値だけで検査全体の信頼性や製品の品質を判断することはできません。 分析方法、対象成分、試料の性質、単位、検査機関の運用なども結果に関係します。異なる検査機関のCOAを比較するときは、同じ条件や単位で測定されているかを確認してください。 LODだけを比較して一方の製品や検査を評価するのではなく、検査対象、LOQ、結果表記、ロット情報などを含めて書類全体を読むことが大切です。
THCの結果がNDと記載されていても、その表記だけを根拠に「完全にゼロ」と断定することはできません。NDが「LOD未満」を意味するのか、別の判定基準を意味するのかは、COAの注記や検査機関の表記ルールによって異なります。 また、THCに関連する項目が複数掲載されているCOAもあります。確認したい成分名と結果欄の対応を見て、単一の項目だけでなく検査対象となった項目全体を確認してください。
CBD製品の法令への適合性は、単に「ND」と表示されているかだけでは判断できません。対象となる成分、基準の考え方、製品区分、検査方法などを総合して確認する必要があります。 制度や基準は変更される可能性があります。購入・輸入・販売に関する法的判断が必要な場合は、行政機関の最新情報や専門家の見解を確認してください。
LODとは、検査で対象物質を検出できる最小水準を表す「検出限界」です。LOQは量を一定の精度で数値化できる水準を表し、NDは検出されなかったことを示しますが、具体的な定義はCOAによって異なる場合があります。 CBD製品のCOAを読む際は、NDを完全なゼロと決めつけず、LOD・LOQ・単位・ロット番号・注記を一緒に確認することが大切です。複数の検査結果を比較する場合も、数値だけではなく検査対象や測定条件、表記方法まで見比べましょう。