公開: 2026/09/03 / 更新: 2026/10/15 ・ 編集ポリシー

NDは「Not Detected」の略で、日本語では一般に「不検出」や「検出されず」を意味します。CBD製品の検査成績書(COA)では、THCなどの成分について、採用された検査条件のもとで検出できなかった場合に使われる表記です。 先に結論を述べると、NDは「その成分が完全にゼロ」という意味ではありません。「検査機関が設定した検出限界以上では確認されなかった」と読むのが基本です。正確に判断するには、結果欄だけでなく、検査方法、LOD・LOQ、単位、注釈も確認する必要があります。 ただし、NDの厳密な定義や表示方法は検査機関によって異なります。検査書に略語の説明がある場合は、その定義を優先して確認しましょう。
検査結果にはND以外にも「0」「<LOD」「<LOQ」「NQ」などが記載されることがあります。似て見えますが、意味は同じとは限りません。
| 表記 | 一般的な意味 | 読むときの注意点 |
|---|---|---|
| ND | 設定された条件では検出されなかった | 完全なゼロとは限らない |
| 0 | 数値上ゼロとして表示されている | 丸め方や測定限界を確認する |
| <LOD | 検出限界より低い | 成分の不存在を証明する表記ではない |
| <LOQ | 定量限界より低い | 存在を識別できても正確な数値にできない場合がある |
| NQ | 定量できないことを示す場合がある | 定義は検査書の注釈で確認する |
同じND表記でも、検出限界や試験条件が異なれば結果を単純には比較できません。略語だけを切り取らず、その検査書でどのように定義されているかを見ることが大切です。
分析装置には、成分を識別できる最小レベルがあります。この境界は一般に「検出限界(LOD)」と呼ばれます。成分が含まれていても、その量がLODを下回ればNDと表示される場合があります。 一方、「0」は数値上まったく存在しないように見える表記です。しかし、実際の分析では測定できる細かさに限界があります。そのため、NDをそのまま「含有量ゼロ」や「一切含まれていない」と読み替えるのは適切ではありません。 また、検査書によって結果の丸め方や記号の使い方も異なります。「0.00」のような表示があっても、測定限界や小数点以下の扱いが示されていなければ、NDとの違いを表示だけで判断できないことがあります。
検査結果を読む際は、LODとLOQを区別する必要があります。 LODは、対象成分が存在する可能性を分析上識別できる下限です。LOQは、その成分量を一定の精度で数値として示せる下限を指します。そのため、「成分の存在は識別できたものの、正確な量までは示せない」という結果もあり得ます。 一般的な読み方は次のとおりです。
LODやLOQは、分析装置、試料の前処理、試料の種類、検査方法などによって変わります。異なる検査機関のND表示を、条件を見ずに単純比較することはできません。
CBD製品の検査成績書を見る場合は、NDという一語だけでなく、次の項目を順に確認します。
「THC ND」と書かれていても、どの成分を対象とした検査なのかは対象一覧で確認する必要があります。また、別ロットの検査書や原料段階だけの結果は、手元にある完成品と直接対応しない可能性があります。 検査書が複数ページある場合は、結果一覧だけでなく、注釈や試験条件が記載されたページも確認しましょう。NDの意味や単位、LOD・LOQが別ページにまとめられている場合があります。
検査書でNDを見つけたら、次の順序で読むと情報を整理しやすくなります。
LOD・LOQが見当たらない場合やNDの定義が記載されていない場合は、結果だけで「完全なゼロ」と結論づけず、検査書の発行元や製品の案内で補足情報を確認するのが適切です。
NDは一定の検査条件における分析結果を示す表記であり、それだけで製品の適法性を保証するものではありません。法令上の扱いを確認する際は、対象成分、製品区分、検査対象、検査条件、流通時点の制度などを総合して考える必要があります。 制度や基準は変更されることがあるため、最新情報は厚生労働省などの公的機関で確認してください。個別製品の輸入・販売・所持に関する法的判断が必要な場合は、行政窓口や法律の専門家への確認が適切です。
完全なゼロを意味するとは限りません。一般には、採用された検査方法と検出限界のもとで対象成分が検出されなかったことを示します。検査書に記載されたLODとNDの定義を確認してください。
近い意味で使われる場合がありますが、必ず同じとは限りません。検査機関によって表記や定義が異なるため、注釈や試験方法の説明を確認する必要があります。
NDは一般に検出されなかったこと、NQは定量できなかったことを示す場合があります。ただし、略語の使い方は検査機関ごとに異なるため、その検査書の凡例を優先してください。
結果表の列、試験方法の欄、注釈、略語一覧などに記載されることがあります。結果一覧に見当たらない場合は、検査書の全ページや発行元の説明を確認しましょう。
製造時期やロットが異なる検査書は、手元の製品に直接対応しない可能性があります。製品や容器に記載されたロット番号と、検査書の番号が一致するかを確認することが重要です。
「Not Detected(ND)」は、定められた検査条件のもとで対象成分が検出されなかったことを示します。ただし、「完全なゼロ」と同じ意味ではありません。 CBD製品の検査結果を確認するときは、NDだけで判断せず、LOD・LOQ、対象成分、単位、検査対象、ロット番号、検査日を併せて読みましょう。検査書ごとに定義が異なる可能性があるため、結果欄に加えて注釈や試験条件まで確認することが重要です。