公開: 2026/10/15 / 更新: 2026/10/15 ・ 編集ポリシー
LLOQは「Lower Limit of Quantification」の略で、日本語では一般に「定量下限」または「定量下限値」と訳されます。分析対象となる成分について、採用した試験法で一定の精度と正確さを保ちながら、量を数値として示せる最も低い水準を指します。
CBD製品の成分分析書(COA)では、CBDやTHCなどのカンナビノイドを測定した結果の注記として、LLOQが記載されることがあります。なお、文書によってはLOQ、QLなどの表記も使われます。定量限界の基本的な考え方は、ICH Q2(R2)ガイドラインでも確認できます。
LLOQと混同しやすい用語が、LOD(Limit of Detection、検出限界)です。
LODは、対象成分が存在する可能性を分析上識別できる下限です。一方、LLOQは、その成分を量として適切に示せる下限です。そのため、検出できても、信頼できる具体的な数値までは示せない領域があり得ます。
例えば、結果欄の「<LLOQ」は「試験法の定量下限より少ない」という意味です。「成分が完全に存在しない」「含有量がゼロ」と断定する表示ではありません。「ND(Not Detected)」も、通常は採用した方法と検出限界の範囲内で検出されなかったことを表します。
LLOQだけを見ても、分析結果の全体像は判断できません。COAでは次の項目を組み合わせて確認します。
同じ「LLOQ未満」でも、定量下限や単位が異なれば、その表示が示す範囲も変わります。複数製品を比較するときは、結果の文字だけでなく測定条件までそろえて読むことが重要です。
「LLOQ未満」という結果だけで、製品の適法性、安全性、品質全体を保証することはできません。LLOQはあくまで特定の試料を特定の方法で分析した際の性能指標です。原料管理、製造工程、保管状態、ロットの一致などは別の確認事項です。
また、国内で流通できる製品かどうかは、分析書の一項目だけでは判断できません。カンナビノイド製品に関する制度や基準は、厚生労働省などの最新の公式情報を確認してください。個別製品の法的判断が必要な場合は、所管窓口や法律の専門家への確認が適切です。
CBD製品を選ぶ際は、第三者機関のCOAが公開され、対象ロットとの対応が分かるかを確認します。さらに、主要成分だけでなく、確認したい成分が検査項目に含まれているか、定量下限が明記されているかにも注目しましょう。
分析結果は、商品説明を裏付ける資料の一つです。ただし、異なる試験法や単位の数値をそのまま横並びにせず、各COAの注記を読んだうえで比較する必要があります。不明点があれば、販売者や分析機関に表記の意味を問い合わせる方法もあります。
LLOQは、分析対象の量を一定の精度と正確さで数値化できる下限です。「<LLOQ」はゼロを意味せず、定量できる水準を下回ったことを示します。CBD製品のCOAを読む際は、LLOQだけで結論を出さず、LOD、単位、検査対象、試験法、ロット情報をまとめて確認しましょう。