公開: 2026/11/02 / 更新: 2026/11/02 ・ 編集ポリシー
LLOQは「Lower Limit of Quantification」の略で、日本語では一般に「定量下限」または「定量下限値」と訳されます。
分析対象となる成分について、採用した試験法で求められる精度を満たしながら、量を数値として示せる最も低い水準のことです。IUPAC(国際純正・応用化学連合)は、測定手順が目的に適した要件を満たす範囲のうち、最小側の値をLLOQ、最大側の値をULOQと説明しています。
CBD製品の成分分析書(COA)では、CBDやTHCなどのカンナビノイドを測定した結果の注記として、LLOQが記載される場合があります。文書によっては「LOQ」「定量下限」などの表記も使われます。
結果欄に「<LLOQ」「Below LLOQ」などと記載されている場合、その試験法で信頼できる数値として定量できる範囲を下回ったことを示します。
重要なのは、LLOQ未満が必ずしも「成分が存在しない」ことを意味しない点です。微量の信号があっても、量を確かな数値として報告できない場合があります。そのため、「LLOQ未満」と「0」、さらに「不検出」を同じ意味として扱うのは適切ではありません。
報告書で使われる「ND(Not Detected)」についても、判定基準は検査機関や試験法によって異なります。略語だけで判断せず、COAの注記や凡例を確認しましょう。
LLOQと併せて登場しやすい用語には、次のようなものがあります。
検出できることと、量を数値として示せることは別です。農林水産省の資料でも、LOQは適切な精確さで定量できる濃度の限界値として整理されています。
また、LLOQはすべての検査で共通の固定値ではありません。分析対象、測定機器、前処理、試料の種類、検証条件などに応じて設定されます。異なるCOAを比較するときは、LLOQの数値だけで検査精度全体を評価しないことが大切です。
COAを読む際は、LLOQとともに次の項目を確認します。
商品ラベルとCOAのロット番号が対応しているかも確認点です。別ロットの結果であれば、手元の商品を直接示す資料とは限りません。
THCに関する法令上の適否は、LLOQの表示だけでは判断できません。最新の基準や対象製品への適用については、行政機関の公式情報や、必要に応じて専門家へ確認してください。
LLOQとは、採用された試験法で成分量を信頼できる数値として示せる範囲の下限です。「LLOQ未満」は定量可能な範囲より低いという意味であり、ゼロや不検出と単純に言い換えることはできません。
CBD製品のCOAを確認するときは、LLOQだけでなく、検査対象、単位、凡例、試験法、ロット番号を一緒に読みましょう。法令への適合性は分析結果の一項目だけで決めず、最新の公式情報に照らして確認することが重要です。