2026/08/16
CBD製品を日本で選ぶ際は、「CBDが含まれているか」だけでなく、規制対象となる成分や製品区分を確認する必要があります。2024年12月に施行された法改正では、従来の大麻草の部位を中心とした考え方から、製品に残留する成分にも着目した規制へ移行しました。本記事では、一般消費者が知っておきたい制度の基本を整理します。
CBD(カンナビジオール)とTHC(テトラヒドロカンナビノール)は、いずれも大麻草に含まれる成分です。ただし、日本の法令上の扱いは同じではありません。
CBDそのものは直ちに麻薬として扱われる成分ではありません。一方、Δ9-THCは麻薬及び向精神薬取締法による規制の対象です。そのため、「CBD製品」という名称だけで適法性を判断することはできず、製品に含まれるΔ9-THCの量を確認する視点が重要です。
「大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律」の主要部分は、2024年12月12日に施行されました。改正の柱には、大麻草から製造された医薬品に関する規定の整備、大麻等の不正な施用に対する罰則の適用、製品中のΔ9-THC残留限度値の導入などがあります。法律の概要は[厚生労働省の資料](https://www.mhlw.go.jp/content/001159661.pdf)で確認できます。
改正後は、大麻草由来製品について原料に使われた部位だけを見るのではなく、Δ9-THCが基準を超えて残留していないかが重要になります。また、大麻等の不正な使用には施用罪が適用されます。
栽培に関する規制は別段階で整備され、2025年3月1日に施行されました。大麻取締法の名称は「大麻草の栽培の規制に関する法律」へ改められ、栽培目的に応じた免許区分などが設けられています。詳しくは[厚生労働省の施行案内](https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_43079.html)を参照してください。
製品等に残留するΔ9-THCの限度値は、形状・性質によって次のように区分されています。
- 油脂(常温で液体のもの)および粉末:10ppm - 水溶液:0.1ppm - 上記以外:1ppm
この限度値を超えるΔ9-THCを含む製品等は、法令上の「麻薬」に該当します。CBDオイル、飲料、グミ、ベイプ用リキッドなどは同じ区分とは限らないため、単純に一つの数値だけを全製品へ当てはめることはできません。区分と基準の詳細は[厚生労働省の公式案内](https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_43079.html)で確認してください。
なお、栽培に用いる大麻草の基準として示されるΔ9-THC濃度0.3%と、完成製品等に適用される残留限度値は別の制度です。両者を混同しないことが大切です。
購入前には、販売者が提示する検査証明書(COA)を確認しましょう。見るべき項目は、対象製品と検査ロットが一致しているか、検査日、検査機関、Δ9-THCの結果、定量下限などです。「THCフリー」という表示だけでなく、根拠となる検査情報が示されているかを確認します。
ただし、COAが掲載されていることだけで、現在の法令への適合が公的に保証されるわけではありません。製品区分、検査方法、流通ロットの違いにも注意が必要です。厚生労働省は、残留限度値を超えるΔ9-THCが検出された製品について[注意喚起](https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/)を公表しているため、購入時だけでなく使用前にも最新情報を確認するとよいでしょう。
海外で販売されている製品が、そのまま日本の基準を満たすとは限りません。個人輸入を含め、輸入・所持・販売の可否について判断が必要な場合は、厚生労働省、地方厚生局麻薬取締部、税関などの公式窓口や法律の専門家へ確認してください。
2024年の改正法施行後、日本のCBD製品ではΔ9-THCの残留量と製品区分の確認が一層重要になりました。「CBD配合」や「海外で合法」という表示だけでは、日本国内での適法性を判断できません。COA、ロット情報、販売者の説明、行政の注意喚起を確認し、疑問がある場合は購入・輸入・使用を控え、必ず所管官庁や専門家へ相談してください。