公開: 2026/10/15 / 更新: 2026/10/15 ・ 編集ポリシー
THCフリーとは、一般にTHC(テトラヒドロカンナビノール)を含まない、または検査で検出されないことを示す表現です。CBD製品では「THC 0%」「THC不使用」「THC ND(Not Detected)」などと表記される場合もあります。
ただし、これらの言葉が常に同じ検査条件や判定基準で使われているとは限りません。特に「不検出」は、採用した分析方法の検出限界または定量限界を下回ったという意味であり、あらゆる方法で完全なゼロが証明されたことを意味するとは限りません。
そのため、THCフリーという表示だけで判断せず、検査対象、分析結果、検査日なども確認することが大切です。
CBDはカンナビジオール、THCはテトラヒドロカンナビノールの略称で、いずれも大麻草に含まれる成分の一種です。名称が並べて扱われることはありますが、同じ物質ではありません。
日本ではCBDそのものではなく、製品に残留するΔ9-THCの量が重要な確認項目になります。2024年12月12日から、製品区分ごとの残留限度値を超えるΔ9-THCを含む製品は、麻薬及び向精神薬取締法上の「麻薬」に該当します。
厚生労働省の案内では、残留限度値を常温で液体の油脂および粉末は10ppm、水溶液は0.1ppm、それ以外は1ppmとしています。CBDオイル、飲料、グミ、カプセル、ベイプ製品などでは適用区分が異なる可能性があるため、商品の形状も確認しましょう。
「THCフリー」は商品の特徴を伝える表示であり、「日本の残留限度値以下」は法令上の基準に関する説明です。限度値以下でも微量のΔ9-THCが検出される場合があるため、両者は分けて考える必要があります。
反対に、パッケージにTHCフリーと書かれていても、それだけで国内基準への適合を確認できるわけではありません。輸入品では販売国と日本で基準や表示方法が異なる可能性もあります。日本向けの検査結果が示されているかを確認してください。
アイソレートは、一般に特定のカンナビノイドを分離・精製した原料を指します。ブロードスペクトラムは複数成分を含みつつTHCを除去したもの、フルスペクトラムは複数のカンナビノイドを含むものとして説明されることがあります。
ただし、これらは原料や製法の分類を示す言葉であり、完成品の分析結果そのものではありません。「アイソレートだから必ずTHCがゼロ」「ブロードスペクトラムだから必ず国内基準に適合する」とは判断せず、完成品または同一製造ロットの検査証明書を確認しましょう。
CBD製品の検査証明書は、COA(Certificate of Analysis)と呼ばれることがあります。確認時は次の項目を見ます。
厚生労働省は、Δ9-THCAが化学的変化によってΔ9-THCを生成することを踏まえ、残留限度値の判定では両者を考慮する分析方法を例示しています。詳しくは厚生労働省の分析法資料を確認できます。
販売ページの短い説明だけでなく、最新ロットのCOA、国内向け販売者の連絡先、原材料、商品形状を確認しましょう。古い検査書や原料だけの検査書では、手元の完成品と一致するか判断しにくい場合があります。
厚生労働省は、流通製品から残留限度値を超えるΔ9-THCが検出された事例を公表しています。対象製品は厚生労働省の注意喚起ページで確認できます。
海外からの個人輸入を含め、適法性に疑問がある場合は購入や使用を自己判断で進めず、厚生労働省、地方厚生局麻薬取締部などの公式窓口や法律の専門家に確認してください。
THCフリーは、一般にTHCを含まない、または検査で検出されないことを表す言葉ですが、表示だけでは検査条件や国内基準への適合まで判断できません。「不検出」が何を意味するのかを確認し、商品または同一ロットのCOA、Δ9-THC・Δ9-THCAの結果、検出限界、製品区分を照合することが重要です。制度は変更される可能性があるため、購入時点の公式情報も併せて確認しましょう。